温泉宿の話、させて下さい。
今回は別府温泉のとある温泉宿の話をさせて欲しかったわけですが、それどころではありません。温泉宿に泊まる上で、どうしても考えをまとめておきたかった、できるなら結論なんかを出せたらなぁ〜‥というわけです。
前回の温泉記事を書いていて、どうしても脱線したくなった一件なんです。
(→前回の記事はこちら「魅惑の温泉郷〜大分・九重町 湯坪温泉『民宿 涌蓋』1泊2食10,500円の衝撃 後編〜」)
まったりタイムとは‥
みなさんが旅館や温泉宿にチェックインします。
少し一服してから、ひとっ風呂浴びに行きます。
そして、だいたいそのあとはお楽しみの夕食までしばし待つことになりますよね‥。
そこなんです。
夕食が始まるのは、早くて17時過ぎから18時くらい。人それぞれでしょうけど、30分くらいで入浴を終えて、水の一杯も飲んで、さあ夕食だぁにはちと早い。なんだったら、夕食まで2時間近くあったりするんですよ。

あの時間、どう過ごしてます?これを投げかけたかった‥
あえて名前を付けるなら“まったりタイム”。楽しい楽しい時間のはずなのに、いつも何をしていいんだか迷うんです。何をすれば貴重な時間を有意義に過ごせるのか、ん〜‥どうしてます?
私の実録まったりタイム
いくつか、私が経験してきた“まったりタイム”を挙げさせてください。
①スマホ
←恥ずかしながら、どうしてもこうなります。入浴から戻って寝転がり、おもむろにスマホを手にしたら最後。画面をサッサッサッ、もう指が止まりません。ショート動画を次から次へと見だして‥あっという間に30分、1時間と無駄に時間が過ぎてしまう。
眼も休まらないし、温泉情緒は壊れるし、自宅と変わらない‥。
けど‥見てしまう。

②テレビ
←これも①と変わらないといえば変わらないのかぁ‥。でもでも、そこのローカル放送が流れていればどうですか。ちょうど夕方の情報番組なんかの時間帯。その地域のニュースを観ていると旅行風情が出て、悪くはないとも思う。
ただ、そんなに面白いわけでもなく、退屈だなと感じることも多い‥。

③寝る
←朝も早よから起きてここまで移動してきた疲れもある。温泉につかって火照った身体を、部屋の畳の上にゴロンッですよ。目を閉じて温泉情緒をしみじみ味わっているうちに、無意識にウトウト、そのまま昼寝にインっ‥イイもんですねー。
ただし、言わせて下さい。不意に深く眠り込んだらどうします?気持ちよく眠っているのに、起きたくない、いや起こされたくもない。なんなら夕食に遅れるような事態になったら‥嫌ですよ私は。
バタバタしたくないし、せっかくの食事が冷めてしまうなんて、ありえません。
悲し過ぎます。

④散策
←これイイですよね。‥と言いたいところですが、そうは行きません。
大きめの旅館やリゾートホテルなら、売店やゲームコーナーがあって有意義に過ごせます。観光地なら、周辺を散策したり買い物に行ったりもできる。
でも、私の好む“ひなびた温泉宿”にゲームコーナーなどなく、売店はあっても5分もすれば見終わる小ささ。周辺も山林や藪、同じような宿がちらほらある程度で、これといって何もないことが多いんです(まぁ、ないのもまたイイんですけど)。
何度か散策してみたものの、あまり楽しめないのが現状(笑)と言わせて下さい。

⑤ビール
←これはもぉ父のやり方ですね。
部屋に着くや否や「おいっ、ビールば飲もっ」てな感じで、早速やりはじめる。ツマミにこだわるわけもなく、コンビニで買ったようなイカやら豆やらで、テレビなんか見ながらダラダラと。温泉にも入ろうとせず(夕食後に入浴)、食事までそんな始末です。
私も釣られて付き合うことになるし、父がいなくても、ひとっ風呂浴びたあとにビールで一杯やってしまうことも多々ある。
けれど本音をいえば、これは絶対にやりたくない。夕食前のビールやツマミを口に入れたら、せっかくの夕食の感動が薄れてしまうように感じる。感じません?
それは私にとって何よりも惜しい〜っ、なんですよね。
だからできるだけ我慢するようにしている。できるだけですけどね‥できるだけ‥

⑥遅めのチェックイン
←そもそもチェックインの時間をもっと遅くして、夕食の1時間くらい前に宿に着けば、ひとっ風呂浴びてすぐに食事へ、となるわけです。
でも、これは少々危険ではないかと思うんです。実際、チェックインが遅れたことがあるのですが、すでに宿内が騒がしい‥あまり私は好きではありません。何かあって到着が遅くなったり、チェックインのお客さんが重なって、なかなか部屋へ案内されずに待たされたり、温泉も混み合う場合が多いと思います。これでは着いてもゆっくりできそうにありません。
その点、早めのチェックインはまだ宿内が静かで、廊下も床も風呂場も何もかもキレイな感じがしていいんですよね。そう考えると、あの長いまったりタイムは、静かでキレイな宿に早く着いたからこその時間でもあるわけです。
“まったりタイム”、実は贅沢なことだった
そんなことを考えている内に、まあ夕食の時間になるわけですよ(笑)。
いまだに、充実した“まったりタイム”を送れているかといえば、そうでもありません。ただ、考えてみれば、こんな“まったりタイム”で悩めること自体が、とても贅沢なことなんじゃないか‥と気づいたりもします。
のどかで静かな九州の片隅ですよ。気心の知れた妻とともに、きれーに整備された温泉にのんびり入ることができる。その地域で育てられた食材をおいしく調理してもらって、腹いーっぱい食べることもできる。
なーんにも言うことはありません。幸せも幸せ、とんでも幸せです。
それなのに、“まったりタイム”がどうのこうのと、しょうもない不満を吐露してしまう。私は、人間は、不覚にもどこまでも欲深いものだとしみじみ自覚したわけです。
そして、どうやら結論が見えてきたような気がします。
まったりタイムをどう過ごすかは、問題ではなかった。
何をしようが、自分の心はすでにその時点で満たされているんですから。その上で、どう過ごしたらさらに充実した“まったりタイム”ができるかなんて、全くの愚問でした。
十人十色というように、その時の自分の調子、その時の宿、その日の気候、その日の妻のご機嫌(笑)なんかを踏まえて、思うがままに過ごせばいい。新たな“まったりタイム”を模索するもよし、これまで通りもまた良し。
答えのない“まったりタイム”に、もっと気楽に向き合っていこうかなと‥こんな感じで締めさせてもらってもいいでしょうか。
みなさんの“まったりタイム”があれば、ぜひ教えて下さい。結論は出したものの、すごく興味があります。
それでは次回こそ、別府温泉で出会ったとある宿の話、させて下さい。

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