父の眼の手術の話、もう少しだけ続けさせてください。
前編では、右眼の退院からの経過と、いよいよ迎えた左眼の手術直後までをお話ししました(→「緑内障が怖いわけ③〜左眼手術と、父は仕事をやめるのか⁉︎〜」)。
手術自体は30分ほどで無事終了、前回の右眼の手術が1時間かかりましたので今回はだいぶ短くすみました。
‥が、ここからが今回の本番でございます。
なお当日、私は仕事で付き添えず。以下はすべて、付き添ってくれた妻が逐一送ってくれたLINEと後日談によるものです。
個室クライシス、再び〜手探りの昼メシ〜
手術を終え、案内されるがままに病棟へ移動する妻です。
父はすでに昼食を食べていましたが、な‥なんと相部屋。
またもや個室が空いてないという。
前回も説明しましたが、あらかじめ入院時に個室を希望していても、救急に対応している病院なので緊急の場合はそちらが優先となり、個室が利用できないことがあります。と説明を受けてはいましたが‥
妻から後で聞いた話では、それはそれは父の姿のあわれなこと。かわいそうで見ていられなかったとのことです。
今回は左眼の手術なので左眼は眼帯中。残った右眼のほうも今回の手術を兼ねて抜糸をしたとのことで、出血等々もあってさらに霞んで両眼ともほぼほぼ見えない状態です。
そんな中でも、手探りで昼メシをむしゃむしゃと食べている父。
側に来た妻に「これは何ね」「これは‥」とおかずを尋ねてくるあたりは普段の父と違い、それはそれはみじめで悲しい姿であったそうです。

血圧と「個室ぅ〜」
まぁ食事はしっかり食べることができ、食欲はありました(安心です)。
しかしながら血圧が高い!
妻のLINEからは爆上がり(笑)とありました。
もともと高血圧ではあるが、なかなか下がらない。
いよいよ降圧剤を投与する事態に(貼り薬をぺたんと貼るだけですが)なりました。
そしてこれが今回の「山」です。
妻へ懇願するように「個室がいい〜」「個室ぅ〜」「個室空いてないか聞いてくれんね」「金ならいくらでも出す言うて〜」と訴える父。
それまでも検温の度に看護師さんには頼んでいるが、空いてないとの無情の言葉が返ってくるばかり。
たまりかねた妻から、私に「ちょっと病院に来て、お父さんに顔を見せに来てあげて」とLINEがきたのも、この時です。
相部屋であれば、カーテンも閉め切っており、ベッドサイドで座っていることも少し息苦しい状況です。
妻、ナースステーションへ〜関西女の交渉術〜
ほとほと困りはてた妻は、ついに立ち上がってくれました。
そこはもぉまかせなさい。妻は生まれも育ちも関西はなにわの女っ!‥と言いたいとこですが、神戸育ちのどちらかというと陰気体質な女(笑)。
やおらナースステーションに足を運び、オラオラ系で「父の個室やけど、なんとかなれへんのかーいっ!」‥とは決して言いません。
ナースステーションで担当看護師さんを呼んでもらいます。
しばらく来なくともじっと静かに待ち、けっして急かすことなく。
忙しい中で来てくれた担当看護師さんに、妻はそれはそれは低姿勢で相談します。
「どうしても父が個室がいいと言うんですけど、どうにかならないですか‥」
「お金ならいくらでも出すと言うてるんですけど‥」

看護師さんが言うには、個室の1番高い部屋で32,000円とのこと。
父からは「5万円まで出すけん」「こんなときにお金を使わんでいつ使うとね」と言われてました。ならば満を持して、そのくらいの金額であれば問題ありまへんっと、自分が払うわけではないので威勢のよい態度を示したわけです。
父の願い叶う〜さすが関西人ばい〜
病室に戻り、「言うだけのことは言ったよ」「どうしようも無いね」と励ましていたら、なんとなんと、早々に個室が取れたとの神の声が!
あー良かったぁと、胸を撫で下ろす妻、喜びを抑え平常心でしおらしい態度をみせる父。
取れた個室の料金は幸いにも1日32,000円の高額部屋ではなく、グッとお値打ちな15,200円の個室。
3泊の入院ですが、料金は4日分かかります。しかも4日目は午前中に退院してもらうことになります、と念を押されて、晴れて個室が手に入りました。
ラッキーでした、もし32,000円の個室であれば×4日でなんと128,000円と、さすがに1泊5万円まで出すとは言いながらも超高額ですから。内心ホッとしたことでしょう。
看護師さんと妻に両脇を支えられながら移動する父。

角部屋の隅のほうの個室へと案内され、「えらい、果ての方やねー」と冗談を言いながらも、助かったと妻や看護師さんにいたく感謝していたことでしょう。
「よかよか」と父は気前よく、ようやくゆっくりとベッドに横たわることができたということです。
ひと段落した後、ようやく私も病院に顔を出すことができました。
その時はすでに父も安堵の表情。血圧も無事に落ち着いていました。
私には「どうした?」と余裕の態度をみせる始末。
ただし、妻が相部屋から何とか個室へと交渉してくれた件については「さすが関西人ばい」「関西人やないとあんな言うてくれんばいっ」と感心し「良かったぁ〜」と感謝していました。
一連の出来事を妻から聞き、妻には私からもお礼を伝えました。
ちなみに、その夜の夕食は父の奢りということでデパ地下で1つ1,400円もする豪華弁当を買って帰りました。
面会は意外と忙しい〜これが気が利く男たい〜
翌日は、仕事の都合でちょうど帰り道に病院に寄ることができました。
優雅な個室での入院生活を過ごしていると思いきや、午前中に先生の診察を早々に終えると、特に何もすることがなく暇を持て余している様子の父でした。
左眼の経過は問題なく、眼帯も取れて、右眼の方も昨日に抜糸も行って眼のかすみやごろごろ感もなくなったとのこと。ただ、両眼の手術をしたことでこれまでのメガネが合わなくなったということで病院周辺の散歩もできず、相変わらず入院生活はヒマとのこと。
私もせっかく面会に来たことだし、親子2人でボサーっとしててもしょうがないので、気を利かせます。
ちなみに、私はこれまで病院や高齢者施設で、面会に来ても何をするわけでもなくボサーっとしている男たちを数々見てきました。それと比べて女性たちの多くは何て気が利くのだろうと感心しては、あんな男たちにはなるまいと思っていたのです。まさに今がその時、父のために思う存分動いて汗をかきましょう。
とりあえず持参のパジャマでは下半身が寒いのだと。
確かユニクロが近くにはあるにはあるけど、少し遠いので私がひとっ走りしてスウェットを買ってきました。(このスウェット、めちゃめちゃ気に入ってくれました。)

また、職場に提出する診断書がいるのだと。
退院時に診断書の相談をするよりも時間のある今の方がいいだろうと、せっせと1階フロアと病棟を数回往復して手続きを行いました。診断書書いてもらうのに4,400円もかかります、できるのは1週間先だって。
保険会社への提出用ならさらに倍するとのことです。高ぁー!
顔を出せて良かったのですが、意外にも忙しく歩き回る1日となりました。
さらに翌日。
私は、次の日の退院に向けて母のことも心配なので実家に泊まりに出向く予定でした。
しかし‥。
母から「わざわざ泊まりに来なくても私一人で大丈夫よ、無理に来なくても何とでもしよるよ」と何とも頼もしいお言葉をいただけるとは。
この日はいつも通り自宅で過ごすことができました。
退院、お会計は66,550円〜相部屋なら5,000円⁉︎〜
さて退院日、すでに先生の診察を終え帰る準備も万全な父。
経過はまずまずとのことですが、まだまだ近くの眼科への切り替えは無理。通院は継続の指示です。
そして、今回の入院治療費です。

②の記事で「同じ月に2回入院したら限度額はどうなるのか」と書きましたが、その答えがこれです。
今回の左眼は、右眼と同じ月の入院でした。
ひと月あたりの自己負担の上限(父の場合は57,600円)は、すでに右眼の入院で使い切っています。なので今回、保険のきく治療費のほうは支払いなし!
かかったのは個室代(15,200円×4日=60,800円)と食事代だけで、金額は66,550円となりました。
前回の右眼が約12万円なので、だいぶん安くなりますよね。
それはそうと、相部屋で我慢しておけば食費だけなので、なんと入院治療費は約5,000円で済んだということです。私なら経済的にも絶対我慢するのですが、父の経済力に感嘆するのみです。
こうして父の左眼の入院も、無事に終わりました。
ですが、父の眼の話はもう少しだけ続きます。
両眼の手術でメガネが合わなくなった父、②で予告した「保険からいくら下りたのか」、そして前編で書いた「仕事は辞めるのか」。
そして‥実はこのあと、父は再び手術をすることになるという‥右眼‥眼圧さがらず‥。
そのあたりは、次回にまとめさせてください。
(次回へ続きます)
※この記事は、素人の私が付き添いで見聞きした範囲の記録です。入院の日数や費用、自己負担の上限額は、病院や病状、年齢や所得によって変わります。診断や治療については必ず眼科医にご相談ください。

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