独り立ちの夜間専従スタッフ 〜50歳、食事作りに学ぶ〜

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”歳”が物語る万全の出勤準備

ひと通り、それぞれの場所にあるホームで正社さん(正社員)が付いての勤務を終えた。次回よりとうとう独り立ちで勤務することになる。

まぁいずれは1人で勤務するわけだし、正社さんを気にすることなく自分のペースで仕事を行える。

できるだけ1人で勤務しても困らないようにせっせとメモをして、自宅に帰ってわかりやすくメモをまとめて清書までする手の込みようだ。若い頃なんてこんなに準備してまで仕事に挑むことはなかったのに‥もちろん良いことではあるんでしょうけど、まぁ‥”歳”でしょうね。

なんせ数回教えてもらったところで覚えている自信なんかこれっぽっちもないから。

――と、前回はこう書いていました。そして先日、実際に独り立ちしてきました。

ちなみに私が入る夜勤は、入居者5名のグループホームに私が1人、そこへ途中からサポートのスタッフが1人加わるという体制です。

出勤前、初めての夜勤というわけで色々と準備をするわけですよ。自分用にと今晩の夜食と明日の朝食を妻に依頼。仮眠用にと短パンとTシャツ、仮眠明けにと勤務着用の下着類、その他諸々にと歯ブラシなどの衛生用品、水筒etc…と余念がない。

初めての夜勤に備えて着替えや水筒、夜食を大きなバッグに詰める50代の男性スタッフ

なにせ”歳”ですから、しっかり準備しておかないと若い頃のように対応できませんから(笑)。

出勤後、日勤からの引き継ぎに始まり、日勤のおじさま(私と同い年でした、失礼)はとても愛想良くやさしゅうございました。

食事するんだかしないんだか‥

まずはペット犬の散歩。

とぼとぼとぼとぼと近くの広場まで行き、犬がくるくるくるくる回り出したらうんちのサインです。案の定うんちしました、片付けます、帰宅しました、肛門ふきふき足の裏ふきふき‥合ってます?犬は元よりペットなんか飼ったこともないからよくわからない。犬は犬でいつも通りに満足できたのかどうか、聞きようがないと言う…。

散歩から戻ったら、入居している5名の皆さんの夕食の準備をします。

夕食はすでに日勤の方が用意してくれているので、バラバラにですがそれぞれの入居者が食卓にやってきて、ランチョンマットを広げたら「食事しますよ」の合図になるわけ(笑)。それから、やおら汁物を温め直し、おかず類はレンジで温める、メシをよそいお出しするわけですよ。

まあ初めてなことですから‥いちいち緊張感がある。入居者が食卓に来たら挨拶や作り笑顔もそこそこに、特に会話するわけでもなく、とにかくこの人が食事するのかどうかが気になる。その方は犬を撫でてみたりスマホをみたりと、なかなか食事というかランチョンマットを敷かない。しびれを切らして私が「食事にします?」と聞いてみると「まだ…もうちょっと…早い…」とのことでした。

グループホームの食堂で入居者に夕食のお盆を運ぶエプロン姿の夜勤スタッフ

急かすようですいませんでした💦

それからちょこちょこちょこと、みなさん一緒にということもなく、一人が終わると次の人がといった具合に、ゆっくりと食事を召し上がっていきました。

夕食に関しては温め直すだけですけど、みなさん何か感想を言うわけでもなく黙々と食べている状況。おいしかったのかどうか感想を聞きたいところではあるが、いちいち聞かれるのも面倒だろうし、答えても「ふつうにおいしかったですよ。」とか少しダルそうに言われるのが関の山であろうと、聞くことなんかとてもとても‥できねぇ〜。

料理とは何か

そしてそれと同時に、明日の朝食を作るわけです。明日はサンドイッチを作るように決められています。それと汁物と小鉢を3品、何か冷蔵庫にあるもので考えて作れというわけです。

しかもこの朝食、自分のいるホームの分だけではありません。明朝、別ホーム用に弁当箱とスープジャーにつめ、配達のスタッフに渡す分も作ります。

みなさん、他人に料理を何か作ったことあります?

家族や友人でもなく全く赤の他人、それもわずかばかりではあるけど料金も発生しているんですね。まぁ料理は嫌いではないのですけど、他人に料理を作ってお出しするほどの自信はあるわけないし、ただ作るからには不味い料理は出したくないという思いがあるわけですよ。

ホームの冷蔵庫の中にはここ最近調理した食材の余りや作りすぎた料理の残り、それと調味料がまばらにあります。野菜室に転がっている人参やカボチャ、冷凍のインゲンやオクラなどなど。

グループホームの夜勤で冷蔵庫を開け、残り物の食材を見ながら献立を考える50代の男性スタッフ

なかなかまとまらない献立。急いではいないが無駄に時間は過ぎる。一品はタッパに残ったポテトサラダかなぁ、もう一品は正社さんが便利というラーメンのサラダ。ストックされている大量のインスタント袋麺、茹でてザルにあげてドレッシングを和えるだけという必殺メニューだ。

こんなんでいいのだろうか?正社さんが言うにはとにかく食事はかなり格安で提供しているので努めて材料費を節約してお願いしますとのこと。

これを念頭に悩み考え、試行錯誤を重ねて作れというわけです。

なんせ初めて独りで作るし、キッチンもどこに何を置いているのかまではさすがにメモっていませんから、手際の悪いこと悪いこと、時間のかかることかかることといったら。サンドイッチは決められた通りにハムやレタスの具をはさみ2つに切る。汁物はどうしたらいいものか、とりあえずサンドイッチなので洋風にコンソメスープにして、具は何かしら玉ねぎや人参を細かく刻んで炊いてみました。コンソメはわざわざ分量をAIに調べてもらって。ありがたい、便利ですねー。残りの小鉢3品は、先ほどのポテサラとラーメンサラダ、それに果物といった具合で。何とか、息も切れ切れ作り切ることができました。

夜のキッチンでサンドイッチを切り分け、別ホーム用の弁当箱に朝食を詰める夜勤スタッフ

改めて思いましたー。料理って手際の良さや、調理の工程や組み立てが大事なんだと。それが初回で出来てないもんだからやたらと時間がかかるという。それとともに洗い物も出ること出ること、参った参った。

食後も続く勤務〜妻や母への反省と感謝

もっと余裕があったり、正社さんなんかであれば、入居者の方々と進んでコミュニケーションをとって趣味の話や職場の話、女性がどうのこうのなんて楽しそうに話していたよなぁー。まだまだ自分には無理かな。いらぬ余計な事を言ったりして波風立てるのもなんだし。と、自分に言い訳をするわけ。

食事の準備もそろそろ終わりがみえてきた頃に、サポートのスタッフが出勤してきます。サポートスタッフは出勤後は特にやることもなく、すぐに仮眠に入ります。

私もなかなか始めることができなかった記録作業(これがまたまた面倒くさい!)を何とか終わらせ、仮眠に入ります。汗ばんで気持ち悪いので絞ったタオルで身体を拭く、準備した仮眠用着衣に着替え寝ます。仮眠部屋にはペット犬の寝る用ケージもあり、一緒の部屋に寝ます。時おりゴソゴソと音を立てるのでなかなか気にはなりますが、そもそも熟睡できないわけなのでまぁ仕方ないかと諦めます。

グループホームの仮眠室で簡易ベッドに横になり、浅い眠りにつく50代の夜勤スタッフ

まどろむうちに朝。サポートのスタッフはすでに起きてホーム内の掃除をしています。もうしばらくしてペット犬の散歩をするのかな。

私はというと朝飯の支度をします。別ホームの朝食を、配達のスタッフが来る前に。それから洗濯、当ホームの朝食。8時前に皆さん次々に起きて来られ、朝食をお出しする。食べてくれるかどうか不安でじっと見ていたい気ではありますが、あまり気にしてないように小演技をしながらハラハラするといった状況。ん〜、みなさん黙々とサンドイッチは頬張っているが、なんとも…。かといって朝から食事の感想なんて、聞かれたくないだろうなぁ。

このような経験をして思ったことがあります。妻が未だに食事の感想をやたらと聞いてくるんですよ…納得です。そりゃあそれなりに頑張って作ったんだから、感想聞きたいよなー。そういえばまだ小さい頃、母親が毎日毎日、仕事もやっている中で3食ご飯を作ってくれましたが、ほっとんど感想言わなかったよな…

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