緑内障が怖いわけ〜密着!眼の手術をした父〜

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団塊世代の父は忙しい

夜明け前の住宅街で軽自動車に乗り込む父の水彩イラスト

以前の記事に書いたんですけど(→「みんな飛蚊症になっていた。」)、父が手術をしました。

父の歳は80前ですが、なかなかの健康体です。見た感じも年齢より若め。

どちらかというと少しずつ年相応に弱っているのは母の方で。父はその対応にもせっせと頑張っているんです。えらいっ👏🏻。

しかも父は週4でパートにも出ています。しかも通勤に車で1時間近くもかけて。しかも朝も4時から出勤して。

まだまだ。父がけなげなのは、通勤の途中に一人暮らしの弟のアパートがあるわけですよ。だから仕事帰りのついでにその弟の部屋に寄っては果物や母の手料理なんかをせっせと届けているわけ。たまに、弟を昼飯に誘ったりして、それはそれはお互い無口で寡黙なランチをしているそうな(笑)。親子愛ですねー。

私も昼メシしょっちゅう父の奢りで連れて行ってもらってますけど(笑)。

白内障と緑内障のダブルパンチ⁉︎〜患者側の立場を知る〜

そんな父がとうとう病院に厄介になるわけですね。眼の手術です。

これはもう高齢者が必ず通る病気、手術の一つといっても過言ではないんじゃないのかなぁ。白内障の手術なんて信じられないくらい多くの高齢者の皆さんが経験済みなんじゃないのっていうくらい。会う方会う方「やったよ」「やったやった」とおっしゃる。マジで。

父も御多分に漏れず白内障の手術となりました。しかも緑内障とのダブル手術ときた。しかも両眼。

設備の都合で、少し自宅から離れた都心部の病院でしかできないというわけで、父の送迎や付き添いにと私が手を挙げたわけです。

今回はこうやって福岡に戻ってきており両親の近場に住んでいますし、仕事もたいして忙しくもない。なんといっても昔からお世話になってる大切な父なのです。

だから徹底的に付き合いましたよ。病院への送迎はもとより、診察にも付き合って、そばで先生の話を一緒にふむふむ言うて、質問なんかもしちゃったり。

そうやって最初から付き合ってみて、気づいたことがあります。私は患者側のことを、ほとんど何も知らなかったんです。

医療機関の病棟にはしばらく勤めていました。けれど、自分や身内が今回のような大きめの医療機関に入院したことは一度もなく、受診した経験すらほとんどない。だから費用がどれくらいかかるのか、入院までにどんな段取りを踏むのか、まるで分かっていませんでした。

考えてみれば当たり前で、病棟にやって来る患者さんは、入院までの手続きや検査をとっくに済ませたあとの姿なんですね。退院したあとも、費用を払い、通院して経過を診てもらう日々が続いていく。私が関わっていたのは、その長い流れのうち「入院中」という一部分だけ。その前と後で何が起きているのかは、知らないままだったわけです。

だから今回の父の入院は、そういった意味でも感心することやタメになったことが多くありました(笑)。

そもそも緑内障って、なんなのよ?〜父の発見は、遅かった‥〜

縁側から見たごく普通の家の裏庭。左半分が白くかすむ、緑内障の視野欠損を表した水彩イラスト

そんなことはさておき、父の”眼”はというと。

緑内障がなかなか悪化してたわけなんです。

特に右眼はだいぶ手遅れの状態で視野の半分は見えてないとか、それでも先生から何で視力はそんなに悪くないのかなぁとか言われてるし。

白内障は、ついでと言うと語弊がありますが、この機会に一緒にやりましょうよと。

ここからですよ。まず、私もよくわかってなかったのですが緑内障ってどんな眼の病気か知ってます?

緑内障は、「眼の圧力(眼圧)が高まるなどで、視神経が少しずつ傷つき、見える範囲(視野)がじわじわと狭くなっていく眼の病気」なんです。

もう少しイメージしやすく。

眼の中には「房水(ぼうすい)」という液体が循環していますが、その出口が詰まったり狭くなったりすると、眼の圧力(眼圧)が高くなり、視神経を圧迫して傷つけてしまいます。その結果、見えているはずの場所に“欠けた部分”ができ、それが少しずつ広がっていきます。

ちなみに、視力と視野は別モノです。視力は“どれだけ細かいものを見分けられるか”、視野は“どれだけの範囲が見えているか”。さっき父の話で「視野の半分が見えていないのに視力はそんなに悪くない」と出てきましたよね。緑内障で削られていくのは視野のほうなんです。ここ、私も今回はじめてちゃんと理解しました。

そのうえで、緑内障が本当に怖いのは、この3つです。

① 元に戻せない

「一度失った視野や視神経は、現在の医療では元に戻せない」。まじーっ!でしょ。手術をしても目標は現状維持、か、悪化を緩やかにしていくこと。取り返すという選択肢は最初から無いんです。

② 自覚症状がないまま進む

痛くも痒くもありません。だから本人はまず気づけない。

③ もう片方の眼が補ってしまう

両眼で見ていると、片方の視野の欠けをもう片方が埋めてくれるんです。だから「あれ、見えにくいかも」と気づいたときには、けっこう進んでいる。

つまり、自分では気づけない病気なんですね。気づけるとしたら検査しかない。ここが本当に怖いところです。

茶の間で健康診断の結果をのぞき込む父と息子の水彩イラスト

で、うちの父です。発見がおくれたそうで。地域の健診は受けていたんですが、眼圧が高いことに気づいていなかったとのことです(検査結果に何かしらチェックが付くと思うんですが‥)。そして、街の眼科医に通院、しばらく目薬をしてはいたけどいよいよ手術といったとこですか(もっと早く手術できなかったの?と思うけど‥)。

親御さんの健診結果、一度一緒に見てあげてください。眼圧の項目にチェックが付いていても、痛くも痒くもないので本人はまず放置します。うちの父がそうでした。

眼の中に、小さなパイプを入れる手術

眼科の診察室で眼球模型を使った説明を受ける父と息子の水彩イラスト

話を父の手術に戻します。

先生は上記のような説明をしてくれ、手術の内容についてもなかなか分かりやすく教えてくれました。入院は片眼ずつ3泊4日、それを2回。緑内障と白内障の手術は一緒に行います。

この二つは同時に手術ができて、ふつうは白内障と相性のいい術式が選ばれるそうです。ただ父の右眼は緑内障がなかなか重いとのことで、その術式では足りない。そこで選ばれたのが、白内障との同時手術ではやや相性が落ちる——つまり多少のリスクを伴う——けれど、眼圧を下げる効果に即効性があるという術式でした。

それが「プリザーフロ®マイクロシャント(PFM)挿入術」といいます。なんと眼の中に、それは小さな小さな樹脂製の筒というかパイプを差し入れて、先程説明した房水の流れをよくするという。まぁ怖いというか、ホントにこんなことできるのと言いたくなるような手術内容なんですね。

そして、病院や先生の予定と都合で、半月後に手術日が組まれました。それまでに術前検査に通い、入院前説明に通い、目薬も増えるし術前3日前から始める目薬もあり(勘違いしてて、さし始めるのが遅れた💦)、いよいよ手術日を迎えるわけです。

もちろん、母の精神状態も、気になるわけ。理由は別記事で書いてるんですが(→「認知症の兆しをみせる母 Ⅱ」)。母は何回も何回も父の予定を確かめるわけ。父は父でそんな母を心配しているわけです。めんどくさ‥ でもまぁ、これも含めて付き合うことにしたわけです。

気になる費用のこと、そして実際の手術と入院については後編で書きますね。

※この記事は、素人の私が説明を受けた範囲での記録です。診断や治療については必ず眼科医にご相談ください。

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